徳川幕藩体制の崩壊の契機としての天下普請の「現金納」化

幕末の天保期になると現金納で天下普請を済ませてしまう大名もかなりの数に及ぶようになった。また幕府側も最初から現金納を期待するようにもなっていた。この天下普請の「現金納」化という現象こそ、徳川幕藩体制の崩壊の第一歩であり、この時点から明治維新が始まるという近代政治市場の画期とぴたりと一致するのである。

鈴木理生著『江戸はこうして造られた』p190

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