見せ物としての戦争

戦争は、人の目を欺く見せ物と切り離せない。こうした見せ物を作り出すこと自体が戦争の目的であるからだ。敵を倒すというのは、相手に捕らえられるよりもむしろ相手を威圧することであり、死の手前にあって相手に死の恐怖を体験させることなのである。戦争の歴史をひもとけば、重要な転換点にらマキャヴェリからヴオーバン、フォン・モルトケ、チャーチルに至るまで、このことを想起させる軍人には事欠かない。「軍事力とは野蛮な力ではなく、精神的力にほかならない」。
(ポール・ヴィリリオ『戦争と映画』p24)

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