Author Archives: M.T.

建築家による東京湾への計画

丹下健三「東京計画1960」

埋立地の最前線

若洲15号地付近

若洲
1965年11月 – 東京湾埋立15号地として埋立開始。
1974年5月 – 埋立終了。
1990年 – 若洲海浜公園が開園し、ゴルフ場やキャンプ場などの施設群が完成。

中央防波堤付近

埋立地の地図

石川雄一郎著『さまよえる埋立地』より

フローリング

イワシの群れの運動モデル

イワシの群れの運動モデルに、潮の流れを加味して描き直してみました。

イワシの群れの一糸乱れぬ動きは非常に美しいですが、強い潮の流れの中で、群れに食らいついていくのは、一匹のイワシにとって、生死を分ける問題なのかも。

集団行動を行うことで、潮の流れに逆らいながらも、体力を温存して、生存に適した場所に留まることができる。

自転車レースでも、集団から脱落すると、風除けがなくなり、集団にいた時よりも大きな力を出さないと、同じ速度で走れません。そのため、一度集団から取り残された後、再びその集団に戻ることは至難の業となります。

同じように、イワシが一度集団から取り残されてしまったら、再び群れに戻ることなく、生きていけない場所まで、潮に流されてしまうかもしれません。

自転車の隊列とイワシの群れ

サイクルロードレースでは、いかに空気抵抗を減らして、体力を温存できるかが、勝敗を分ける鍵になる。

チーム戦術として、1番勝てそうな選手の体力を温存するために、犠牲になって風除けになる、アシストという役割の選手もいる。

そこから、推測すると、イワシの大群も多分体力を温存するために、あのような一糸乱れぬ同期した動きをしているのだと思う。

前を泳ぐイワシから一定の距離を保つことによって、水の抵抗を最小限にとどることができるはず。

また、映像を見ると、イワシの群れは、円運動を行なっているため、直進する自転車のロードレースのような空気抵抗を受ける先頭すらなくなっている。

高安秀樹著『経済物理学の発見』

高安秀樹著『経済物理学の発見』

本書は、タイトルの通り、まさに発見されつつある経済物理学について、紹介するものである。

一般に物理学と言えば物質の究極的な性質について扱う学問だと考えられているが、物理学の英訳語physicsとは、狭義の物質を扱う物理学だけではなく、科学そのもの意味する言葉でもある。
そして今や、物質だけに囚われることなく様々な現象が、物理学の研究対象になっているのだという。
そのような潮流にあって、経済を分析しようとする物理学が、経済物理学である。

これまでの経済学では、需要と供給のバランスによって価格が決定されるという均衡理論が信じられてきた。
つまり、供給に対して需要が多ければ価格は上がり、少なければ下がる、というものだ。
中学校の社会科の授業で教えられ、日々のニュースでも、この考え方に沿って、株や為替の値動きが説明されている。
ところが、著者は、あらゆる価格変動のデータを探してみてもその理論に当てはまる実例を見つけられなかったという。

一方、経済物理学では、価格変動を、商品の取引が潜在的にもつ性質が否応なく生み出す自律的な運動だと考える。
コンピューター上で、プログラムした規則に従って売買するディーラーで構成される人工的な市場を設定し、シミュレートした結果、次のような考えを導き出す。

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世界資本主義の諸段階

(柄谷行人著『帝国の構造』p181)

自転車ロードレースでの集団行動

サガンが優勝した2017年の世界選手権のラスト4kmの映像。

個々の選手は、最も先にゴールラインを越えようと、戦略を巡らせ、自転車を走らせている。
けれども、上空からの視点には、秩序だった一つの集団が延び縮みしながら、移動しているようにも映る。

同じように、市場での取引で、個々のディーラーは、自分の利益が最大化されるように行動する。
しかし、その結果、自転車ロードレースの集団や鰯の群れのように、総体としてはある規則性に従う、ということは十分ありえる。

その規則性の一つ現象が、景気や社会構成体の周期性とはいえないか。

鰯の群れ

鳥の集団飛行

現在の埋立地

夢の島2100イメージスケッチ1

報道番組 ニュースゼロ<ゴミ問題 埋立廃棄物>

東京のゴミ埋立処分場が残り少なくてヤバイ件【夢の島の今昔】

埋立地の歴史と技術

東京都地質調査業協会「東京港の埋立、その歴史」

鹿島建設HP「どうやって埋立地を作るの?」

書評:ベノア・B・マンデルブロ+リチャード・L・ハドソン著『禁断の市場 フラクタルでみるリスクとリターン』

本書の意義は、巻末の監訳者の高安秀樹氏による「訳者の言葉」にまとめられていると思う。

本書は、あらゆる科学の分野で応用されているフラクタルという基本的な概念を生み出した科学の世界の巨人、マンデルブロが、金融市場の科学は未完成の段階であり、過信すると極めて危険であることを堂々と主張しています。自然科学者としてのマンデルブロをご存知の読者は、なぜ彼が経済学者のように金融市場についてコメントするのか、といぶかしく思われるかもしれません。しかし、本書の中でも触れられているように、フラクタルという概念そのものが金融市場の研究から生まれたものであり、彼自身一貫して思索の根底には経済現象があったのです。訳者ら(高安美佐子、高安秀樹)は、1988年にイェール大学に在籍していたマンデルブロの研究室に一年ほど滞在しました。ある日、一緒に食事をしているときに、「先生は、数学者、物理学者、生物学者、そして、経済学者の四つの顔をお持ちですが、もし、一つだけ選ぶとしたら、何を選ばれますか?」という質問をしたところ、きっぱりと「経済学者」という返事を頂いたことを思い出します。

(中略)

マンデルブロの先駆的な研究がけん引する形で、物理学の視点から経済現象を研究する経済物理学という新しい学問分野が立ち上がっています。これは、金融市場などの詳細な経済データをあたかも電波望遠鏡がとらえた宇宙からの時系列信号などと同じように、客観的な視点に立って分析し、その特徴から経験的な法則性をまず確立し、さらには背後に潜む現象を解明しようという研究です。地球物理学や生物物理学などと比べればまだまだ小さな規模ではありますが、経済物理学という協会量御行の研究ジャンルが物理学会の中にも誕生しています。

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今後の構想

今年は、これまでの方向性をさらに進めて、生業の建築設計ととに、未来都市構想の計画、自転車の研究、さらに不動産や金融の世界にも脚を踏み入れたいと考えている。

3.11以降、インフラに注目してきた。
今やディスプレイ上では、あらゆる煌びやかな表現が可能になっているようにみえる。
しかし、それらの表象が、地面や電気といったインフラによって支えられており、その制約を受けている。
そして、インフラに注目しない限り、現在の行き詰った状況に対処できない。
大地震は、そのことに気づかせてくれた。

それまで建築デザインや芸術などといった表象に興味をもって活動してきたが、3.11を契機にそれまでの方向性を転回せざるを得なくなったわけである。

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IT金融が散策する地形

取引価格のチャート。
山や谷のある散策路の断面図のよう。
金融のディーラーは、この山や谷がある散策路を歩いて収穫を得る。
下で買ったものを上で売ると、その差だけ利益を得られる、
というルールである。
金融のディールとは、デジタル空間上の坂を荷物を背負って上る仕事。

ビル倒壊の瞬間