浅草文化観光センターコンペティション当選案

隈研吾建築都市設計事務所案 「浅草文化観光センターコンペティション」先日のエントリーで、こちらからの提案を公開した「浅草文化観光センターコンペティション」。当選したのは、隈研吾建築都市設計事務所案でした。ウェブでは、上のような外観イメージが公開されている。 この外観模型を含めて、二枚のイメージしか公開されていないので、詳細はわからない。ただ、このイメージを見たときの感想を端的に書けば、「また、こういう案か。」という一言に尽きる。写真を切り貼りしたかのように木造の切妻がランダムに積み上げられ、外壁は出来る限り存在感が希薄になるよう半透明にされている。模型も、その建築表現を強調するように、周辺の建物を乳白色の半透明として実体感を弱めるとともに、地面に反射率の高いアクリル板を用いて、建築の虚像がそこに写しこみ、実像と虚像の境界をあいまいにしている。建築の実体性をなくそうとする方法は、伊東(豊雄)さんが80年代の作品「シルバーハット」や「風の塔」などで試みたものだ。「風の塔」では、半透明 なアルミのパンチングメタルが、夜になるとその存在が消えて、ざまざまなパターンの電飾が輝きはじめる。それまで、それらの作品で、重厚長大の代名詞でもあった建築に対し て、建築も所詮は消えてなくなる記号に過ぎないと、批判したのだった。隈さんのキャッチコピー「弱い建築」は、そんな80年代の伊東さんの試みを引き継ぐものだから、今回の案もその範疇に収まるのも当然なのだが。しかし、考えさせられるのは、当選案についてではなくて、むしろこのような隈事務所案が一等に選ばれるコンペの仕組みについてである。特にこのコンペに僕が応募しようとしたきっかけは、審査委員に六角鬼丈さんや構造家の腰原幹雄さんがいたからである。六角鬼丈さんは、70年代からの系譜をもつ、近代建築批判としての風水を駆使した設計をしていた建築家である。また、腰原さんとは、一緒に仕事をさせてもらったこともあるが、伊東さん-隈さん的な「軽さ」や「弱さ」には批判的で、むしろアナクロなまでに建築家の主体性を信じている人だと思っていた。彼らなら、いまどきのトレンドとは違う案を選ぶのではないか、そう期待したのだった。しかし、敢無くその期待も、空振りに終わってしまった。300案以上の応募があったらしいのだが、その中にいまどきのトレンドを超える案がなかったのか。それとも、他のアプローチをした案があったとしても(すくなくとも僕の案はそういうものなのだが。)、やはりこのような案を審査員は評価したのか。いずれにしても、80年代より伊東さんが作ってきたトレンド(もちろんこれは浅田彰の「逃走論」などに代表される”ポストモダン思想”に繋がる。)の外にいるかに見える審査員たちが集って行われたコンペでも、そこから抜け出せない現実が明らかになった。つまり、審査員や応募者など、このコンペにかかわった建築デザイン業界の人たちの多くが、意識するかしないかにかかわらず、いまだポストモダン思想の夢の中にいるといっていいだろう。。。。。いつ建築デザイン業界は、このような夢から覚めるのか。ポストモダン思想の夢が見れない自分としては、それまでの間、このサイトを基点としてこんな夢とは距離を置いた活動をやるしかない。しかし、もう一方で建築デザイン業界に踏みとどまるためには、一緒にその夢の中にいるかのように演じながら、職業的な建築家をやっていくしかないかもしれない。(所詮、建築とは集団的な夢を表現するものでしかないとすれば、建築デザイン業界が観ている夢に沿って仕事をするのは建築家として至極”合理的な”態度だといえる。)このコンペの結果をみて、そんなことを考えた。

  1. 短編映像作品フェスティバル「量は少なめ、味濃いめ」1月30日(金)~2月1日(日)会場:ブリリア ショートショート シアター(横浜市西区みなとみらい5-3-1 フィルミー2F  TEL.045-633-2151)入場料:無料(全日)1月30日(金)[1部]第1回・P級映像作品持ち寄り上映トークショー※P級とは、低予算で、しかも短期間で作られた個人映像のことを意味します。18:45 開場19:00~20:30 漫画家のしりあがり寿が、漫画にある独特のキャラクターを映像化した作品を、イラストレーターでソラミミスト(タモリ倶楽部でお馴染み)の安齋肇と「VOW」の宝島社編集者でかつてTBS番組「エビ天」で金監督にもなった藪下秀樹が撮った面白映像作品を、そして世界で初めて映像による雑誌「いまじん」を作った映像作家の楠かつのりの犬の目線で見た世界(超小型カメラを犬の頭に付けて撮った世界)と毎日ビデオカメラを持ち歩いて撮った1年間の映像をたった3分に縮めた映像作品を持ち寄り、それらの映像を活弁士の山崎バニラを加えて面白おかしく批評し合う。映像の新たな味覚を見出す「量は少なめ、味濃いめ」のトーク![2部]新たな無声映像への挑戦!映像作家と活弁士の異種格闘技戦!20:35~21:00活弁士・山崎バニラが映像作家・楠かつのりの魚眼写真を使った映像作品を活弁する!魚眼レンズによる写真を使って制作した映像作品「タオの宇宙」を無音声にし、その映像を山崎バニラがいかに活弁して新たな映像作品とするのか。世界初の試みとなる魚眼写真映像と活弁の格闘、まさしく楠かつのり 対 山崎バニラの映像表現による異種格闘技戦が行われる!選抜自主制作映像作品特別上映21:10~22:00しりあがり寿、安齋肇と藪下秀樹、楠かつのり作品の他に翌日、翌々日に上映される中から選抜された作品を連続上映する!要予約!必ず当日来ることができる人に限ります!先着78名まで。「1月30日のイベント予約」として氏名、年齢、住所、電話番号を明記の上下記にメールしてください。e-mail:MHA02332@nifty.com(担当:池田)ブリリア・ショートショートシアター

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