新型コロナウイルスについて。続き。
「再生産指数(RO)が1.0以下になれば、指数関数的に感染者数が下がる。」
先の投稿で、このようにと書いたのだが、現実的に、そんなことが可能なのか? 再生産指数(RO)が1.0以下とは、平たく言い換えれば、ある感染者が一人以上の人にはウイルスを移してはいけない、ということである。
自覚症状のない人は、無意識のうちにウイルスをばら撒いているはずであり、感染者を完全に隔離できない状況で、再生産指数1.0以下はほとんど不可能ではないか。
指数関数(F(x)=N^x, N>1.0)では、X値をすこし変化させただけで、簡単に天文学的数字に達してしまう。 だとすると、いくら対策を練ったところで、感染の拡大は避けられそうにない。 できるとすれば、その速度を多少送らせることくらいである。
(もちろん、最終的な解決法は、ワクチンの開発しかないとしても、時間稼ぎによって、多くの命が救われる。)
https://web.sapmed.ac.jp/canmol/coronavirus/index.html
先に紹介した札幌医科大学で作成されたグラフにおいて、どの地域でも訪れる平衡状態は、やはり感染防止対策によるものではなく、感染拡大の上限値に達したと考えるべきだろう。 その場合、その上限値がなにによって決まるのか。
このグラフをよく見ると、ヨーロッパの国々の感染率が高く、中国、韓国といったアジアは低い。 これは、生活習慣や人種による抗体の性質によるものだろうか。 もう少し掘り下げてみれば、何らかの関係性が見つかるだろう。
いずれにしても、これは、数学的に把握できる問題だと思う。