建築に対する複数の視線:エクステリアとインテリア

sec-concept.jpg前々回のエントリーで紹介した岡崎さんの言葉にもあるとおり、居間の視点と風呂場の視点は違う。あるいは、外部と内部を同時に眺めることもできない。にもかからわらず、建築家は、図面や模型といったメディアを用いて、一挙に全体を把握できるような視点を設定して、そこから建築の全体性を捏造してしまう。そこで、現在、設計している住宅では、そのような捏造された建築の全体性によらず、愚直に実体の建築物に向けられる無数の視線を一つ一つ把握しながら、同居させたいと考えている。上は、その住宅の断面の概念図。広々とした畑の中に建つことになるこの住宅は、遠くから一挙に全体を眺めることができる。そこで、外観は、一体感のあるジグザグの屋根形状や限定した素材だけを用いることで、統一感のあるものとする。一方、インテリアは複数の部屋に分割されるために、それぞれの部屋を同時に把握することができなくなる。よって、それぞれ異なる視線から眺められる各部屋は、それぞれ自律したデザインを行う。もちろん、屋根形状(外観)をインテリアに直接反映させることもしない。

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