永続性の高い森の文化

6000年前の縄文人の季節を核とする循環系の生活リズムは、この若狭町に限らず、高度経済成長期以前、日本の山村が崩壊するまで、山村の人々の生活の中に普通に見られたものである。温帯の落葉広葉樹の森の文化として出発し、その森の生態系に適応を深めていく中で発展を遂げてきた縄文文化の伝統は、弥生時代の稲作の伝播によっても、著しい断絶をこうむることなく、つい最近まで日本の山村の人々の生活の中に受けつかがれてきた。
(安田喜憲著『稲作漁労文明』p13)

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