日曜日に、食農協会の梅津さんに誘われて、東上線大山駅前商店街で行われていた「食と花の新潟市産直広場in板橋」に行く。大山駅前の商店街は、よくある私鉄の駅前商店街とは違って、人通りが多くかなり活気がある。出店を出すには、魅力がある場所である。この出店は、新潟市が企画し、市内の農家の方々が、自分たちが生産した農産物や加工品を販売するというもので、市が地元の産業の広告活動のために行っているのだという。よく見ると、その日の帰りに乗った山手線の車体にも、新潟市の広告が貼り付けられている。これまで、地方行政の広報活動について、意識して見ていたわけではないが、地方行政による広報活動が必要とされるのも、時代の流れなのだろう。これまで、建築土木の公共事業で各地方に等しくお金が廻る仕組みがあったが、いよいよその仕組みも終わりを迎えつつある。「地方分権」という形で、国から各地方に等しくお金が分配されなくなれば、地域間に格差が生まれる。そこで、地方行政は、地域の生き残りをかけて、地元産業の育成する必要がある。新潟は、大量消費地・東京に近い産地、という地の利を生かして、農業を育成していくべき地元産業のひとつとして位置づけているのだろう。 Read more »
Author Archives: M.T. - Page 14
桃花村の農産物
農事組合法人桃花村遅くなりましたが、先日のブレスパッセージで買った田中泯がなさっている桃花村で作ったトマトと番茶(極上)の写真です。価格は、それぞれ以下の通り。 Read more »
at プラス01
太田出版から発行されてきた『at』が、編集体制を変更し、『at プラス』として、新創刊された。これまで連載されてきた上野千鶴子の「ケアの社会学」が最終回となったことや、岡崎乾二郎さんの連載が始まったこと、あとサブタイトルが「思想と活動」になったことなど、いくつかの変化があったのだが、一番面白かったのは、特集記事だろうか。今回の「プラス」の創刊号は、特集を「資本主義の限界と経済学の限界」として、岩井克人や水野和夫へのインタビュー載せている。岩井克人の文章は、柄谷行人との対談「終わりなき世界」が出版されたころ、読んでから、疎遠になっていた。そのため、今回のインタビューは、久しぶりだったが、インタビューを読む限り、当時の「脱構築主義」のスタンスは、あまり変わっていない。いまは「脱構築」を批判する立場をとっている柄谷行人とは、だいぶ距離ができてしまったな、という印象。ただ、その分、岩井克人の言葉から、「脱構築主義」の”今日の意味”を、読むことができるかもしれない。 Read more »
40年で未婚率10倍増!
「40年で未婚率10倍増!」から男のホンネを読み解けば…結婚しない人がすごい勢いで増えているらしい。40年で、10倍。10年で2倍だそうだ。周りの友達を見ていれば、その傾向は実感できる。むしろ、実感とこの統計とを比べると、「この程度か」と思うくらいだ。もっとも、自分の周りにいる友達に、同じような傾向の人たちが多い、ということがあるかもしれないのだが。このことを建築に延長させて考えて見れば、近代建築の独立住宅は、核家族のために作られてきたが、いよいよその前提が壊れていることが、あからさまに表面化し始めた、ということになる。今どきの建築家は、「デザイナーズ住宅」として独立住宅の設計を主な仕事としているところがある。しかし、世の中が急速に非婚化に向かっている以上、近代建築の延長で住宅を作りさえすればいいというわけがない。「婚活」という流行語もあるようだが、こういう統計をみてしまえば、「婚活」も、非婚化という大きな流れに対する、ささやかな抵抗でしかない。むしろ、消滅しつつある核家族にこだわるよりも、これまでの家族に代わる別の生活単位やコミュニティを積極的に考えていくほうが、余程前向きな姿勢ではないだろうか。そして、建築家も、それを受け入れるハードとしての「家」を考えていく必要があるだろう。
ブレスパッセージ2009
ブレスパッセージ2009姜泰煥(alto sax)高橋悠治(piano)田中泯(dance)大友良英(guitar)今日、座・高円寺で行われた「プレスパッセージ2009」に行ってきた。高橋悠治と田中泯のコラボレーションに期待していたのだが、あいにく高橋悠治は私用でキャンセル。ただ、高橋悠治のピアノがなくても、十分面白かった。 Read more »
民主党の住宅政策2
「住宅政策を大転換する」、民主党・前田武志座長こちらでも民主党の住宅政策について、話題になっている。高速道路の無料化、脱ダム、リフォームなど、民主党がやろうとしていることを、一言で言えば、もう建築・道路などのインフラを新しくつくらない、ということだ。僕が、修行時代に担当した物件は、島根県の人口二万人程度の町の客席600席の多目的ホールと蔵書10万冊の図書館の複合施設で、1999年に開館した。坂倉準三が設計し、1951年に開館した神奈川県立美術館は、初めての県立美術館だったらしい。90年代の公共施設は、それまで整備が遅れていた地方に建設される場合が多く、それ以降、あまり公共施設が建設されなくなった。つまり、1951年に始まった、地方の公共施設整備が、半世紀を経て、日本全国に行き渡ったということになる。さらに、今は、少子化の時代だといわれている。人口が減れば、それまで整備された建築物の利用率は、減る傾向になる。こんな時代の状況を素直に見据えれば、新しく建築や道路をつくる必要はないだろう。相変わらず、建築や道路が必要としたのは、利用者ではなく、それらを作ってきた建設業者たちだ。需要は、簡単に減ったり増えたりできるが、それを供給する労働者は、簡単に減らすことはできない。だから、需要が減った時代でも、建設業界の労働者に支えられた与党の政治家たちは、彼らに予算を配分し、建設業界を養ってきたということではないだろうか。しかし、今回の政権交代で、そのしがらみもなくなった。むしろ、新しく政権をとった勢力からすれば、建設・土木業は、これまでの与党の政治家が抱えてきたしがらみの象徴として、格好の批判対象になる。民主党の政策は、 その結果として、作られたものといえる。もちろん、建築を設計してきた建築家の職能も、こんな世相の影響を受けせざるを得ない。
wordpress2.84にバージョンアップ
このブログに使っているプログラム「Wordpress」に、ワーム感染の恐れがある、という記事が出ていたので、早速、ver2.84にヴァージョンアップした。『WordPress』旧版にワーム感染のおそれWordPress新しいバージョンでは、編集画面も大幅に変更されていて、使いやすくなっている。データのバックアップなど、すこし手間は掛かりましたが、やっておいてよかった。それと、ついでにサイドバーに、はてなアンテナを付け加えて見ました。
民主党の住宅政策
以下のサイトで、民主党の住宅政策が紹介されています。民主党大勝で住宅政策はどうなる民主党『次の内閣』閣議(中間報告) 民主党住宅ビジョン政権が変わることで、建築業界にも変化があるんだろう。これまでも、道路や公共建築の公共事業が、削減されてきたが、これからはその傾向が一層強くなるんじゃないでしょうか。今、話題になっているダム建設中止は、その一例。こうなると、これまで公共事業で儲けてきたゼネコンは、いよいよ力が弱まってくる。90年代初頭まで、ゼネコンは絶対的な存在に見えたが、以外ともろかった。その力の源は、政府の土木建築工事による社会民主主義的な政策だったが、最近の新自由主義の政策で公共事業を減らされると、簡単に力を失ってしまった。さらに、今回の民主党がいうように、公共事業の投資先が、土木工事から別の分野(たとえば、グリーンニューディール)へと移されれば、回復の見込みもなくなってしまう。ただし、建築業界にとって、悪いことばかりでもないように思える。民主党の掲げる住宅政策の通り、大規模な公共事業からリフォームなどの小規模な事業に建築業界の業務の比重移れば、これまで下請け業者だった、末端の職人たちに直接仕事が発注されるようになるかもしれない。リフォームは、一つ一つの仕事の規模が小さくて、大手のゼネコンなどの仕事にはなりずらいし、規格化・量産化でローコストで住宅を供給してきた住宅メーカーの守備範囲でもない。いまの建築業界は、ものづくりの現場にお金が届くまでの中間搾取が多すぎる。通常、大手の住宅メーカーは、粗利益25%以上も採ってしまうらしい。これでは、最終的な建築物をつくる材料や職人の手間に金を掛けられなくなるのは当たり前だ。これから、現場でものづくりにあたっている末端の職人にお金が廻るようになれば、多少建築の質も上がって来るんじゃないかと、思うのだが、どうだろうか。
ねこの親子から考える
うちの実家は、野良猫の溜まり場となっていて、毎日何匹もの猫が遊びに来ている。両親が、遊びに来た野良猫に餌をやるようになったのが始まりなんですが、子供が生まれたこともあり、数が増えている。中には、三代目の猫さえいる。。。。。それで、先週、仕事の都合で、実家に戻ったんですが、さらに一匹子猫が増えていた。去年の夏に、帰省したときには、子猫だった猫が、一年で人前になって、この夏、子供を生んだらしい。去年は、自分が、子猫でじゃれていたのに、今年は、自分の子猫にお乳をあげたり、餌を分けたりして、なかなか立派に親猫をやっている。上の写真、その様子。だけど、生まれてたった一年の猫が、キチンと子供を育てて、大人の振る舞いをするのは、驚くべきことだと思いませんか?1歳の人間が、赤ちゃんを産んで、子供を育てる、ということはまったく考えられませんが、なんで猫はそれを普通にすることができるのか。「本能」だといってしまえば、それまでなのだが、人間がまったくできないことを、猫は一年という限られた時間でどうやって覚えるのだろうか。 Read more »
総選挙の結果をみて。
総選挙の結果は、当初の予想通り、民主党の圧勝、一人勝ちとなった。他の元野党は、前回の選挙と議席数にそれほど大差はなく、自民+公明の減らした議席が、そのまま民主に移動した形。民主党と選挙協力したはずの国民新党や社民党も、結局民主党への追い風をうまく利用できていない。国民新党は議席をむしろ減らしている有様だ。「郵政民営化」や新自由主義への反動が、今回の選挙に影響を与えているとするなら、国民新党や社民党や共産党への支持が増えてもいいはずなのだが、、そういう傾向はほとんどみられない。結局、ある特定の政策とか政治理念への支持が増減したわけではないことがわかる。むしろ、 基本的な投票行動のパターンは、4年前の”郵政選挙”とほとんど変わっていないと言ったほうがいい。前回の選挙で、「郵政民営化」を争点として、大挙して自民党に投票した無党派層が、今回は「政権選択」を争点として民主党に投票をしたということにつきるのではないだろうか。そして、このような投票行動をする無党派層を生み出しているのが、マスメディアである。言い換えれば、無党派層とは、マスメディアの流す情報しか受け取らず(つまり本やインターネット上の良質なな記事を読まない)、マスメディアからの情報だけを頼りに、政治を判断する人たちの別名だ。今回の選挙では、4年前の「小泉劇場」の反省からか、ワイドショーでは選挙のことよりもノリピーの話題ばかりを取り上げていたが、それでも結果は、やはりマスメディアの設定した”争点”によって決まってしまった。インターネットやさまざまなチャンネルをもつCSの普及などによって、TVや大手新聞社などのマスメディアの力が弱まりつつあるが、いまだにマスメディアの情報に大きな影響を受けてしまう多数の無党派層が、選挙結果を決めている。インターネットなどの新しいメディアが、マスメディアを凌駕して、無党派層を分解するような力を持つ時が来るのだろうか。そうならない限り、これからもマスメディアの設定した「争点」によって、結果が決められる選挙が続くことになる。
今度の総選挙で違憲最高裁判事を否認しよう
投票日が近づいてきたんで、以前、書いた記事を もう一度日付を代えて、もう一度、掲載しておきます。Live in Peace天木直人のブログなんと、小泉政権の下で、外務省のトップ官僚・外務次官として自衛隊のイラク派兵を推進した人物が、現在、最高裁の裁判官を勤めているらしい。麻生内閣がこの裁判官を指名したそうだ。上記のリンク先のサイトでは、この裁判官に対する否認を呼びかけている。live in peace のサイトで紹介されている通り、イラクへの派兵は、名古屋高裁で違憲判決が出されている。その違憲の疑いのあるイラク派兵を推進した人物の最高裁の裁判官への指名は、法による秩序を踏みにじる行為ではないか。近々行われる衆議院選挙にあわせて、最高裁の国民審査も行われる。最高裁の国民審査は、いまだ一度も 裁判官が罷免されたことがなく、形骸化した制度とも言われているが、国民の大切な権利であることには違いない。最高裁判所国民審査→wikipediaこういう裁判官に対しては、罷免させるべく、投票するべきだと考える。
IEのボイコットを!
IE(インターネットエクスプロラー)を利用している方は、なるべくその利用を辞めて、下記にリンクを貼っておいたfirefoxなどの別のブラウザに乗り換えることをお勧めします。firefoxsafarigoogle chrome先日、当方がリニューアルしたこちらのHPですが、どのように見えるでしょうか?TEA一級建築士事務所文字化けして、文字が読めない方もいらっしゃるのではないでしょうか?実は、古いヴァージョンのIE(インターネットエクスプロラー)では、文字化けして表示されてしまうようなのです。 Read more »
ブランドショップのインテリアデザイン
最近、まとめて銀座や表参道の高級ブランドショップのインテリアデザインを見学してきた。基本的に、近代建築では、建築とインテリアデザインとを別のジャンルとして扱っている。そのため、建築家は、インテリアデザインを軽視する傾向があって、建築家の手がけるインテリアデザインは、ワンパターンになってしまうことが多い。ですが、人間の活動という視点から考えれば、エクステリアや構造などと同じく、インテリアも同じく大切なものであることには代わりはない。そこで、改めて、インテリアデザインを考え直してみたいと思っている。また、建築の設計では、得てして、予算的な制約からデザインの制約を受けることが多いが、高級服のブランドショップには、ブランドイメージを維持して、高級な商品の購買意欲を掻きたてるために、高級感を醸し出すデザイン施す必要があるはず。そのためには十分な予算もあてられていると思われる。十分な予算を使えば、普通は見ることのできないような、特殊な材料が使われていることもあるんじゃないか、そう期待した。 Read more »
イチローのトレーニング風景
関節の可動域がめちゃくちゃ広い。インタビューを聞いていると、筋肉や身体の状態をすごく敏感に感じていることもわかる。
身体意識
正中線にしろ「丹田」にしろ、身体を解剖して見ても、そこに何か特定の器官はありません。しかし、武道や芸能、スポーツなどさまざまなジャンルにおいて重要なものとされ、これをしっかりもっていると、身のこなしが柔らなくなり、理にかなった身体使いが可能になるばかりか、精神的にも安定、充実してくるのは紛れもない事実です。実体がないのに、あたかもある可能に存在し、人間の身体の動きや精神を規定するものとは何か・・・・・。それは、「人間の意識」ではないでしょうか。意識といっても、頭の中でもやもやといろいろ考えているのもひとつの意識です。しかし、「正中線」や「丹田」などの意識は、これらのものとは違って、身体を舞台にして存在する意識だと考えられます。そこで私は、これらの意識を「身体意識と呼んで括ってみることにしたのです。(高岡英夫著『身体意識を鍛える』p32)
(高岡英夫著『身体意識を鍛える』p46-47) Read more »
基本的な身体の動きから考えるサッカー
基礎的な身体の使い方からサッカーのプレーを考えている本を、紹介しておきます。まだ、自分で実践できたわけではないので、効果のほどはよくわからないのですが、単にサッカーのプレーについてではなく、人間の身体の根本的な成り立ちから考え始めているところが、面白い。1.高岡英夫著 『ワールドクラスになるためのサッカートレーニング』2.広戸聡一監修『サッカー4スタンス理論』 1の著者高岡英夫さんは、ゆる体操で有名な方。ワールドクラスのプレーヤーはみな、非常にやわらかい筋肉を持ち、一般の人では使うことが難しいインナーマッスルでプレーしている、という考えに沿って、筋肉をやわらかくする「ゆる体操」や、インナーマッスルを鍛える方法などが書かれている。2は、 人には4タイプ(4スタンス)の身体の運動軸の作り方があり、それぞれタイプにあった運動方法がある、という考えに基づいて、4つのタイプ別に、走る・蹴る・止まる、といった基本的な運動の適切な方法が解説されています。お二方とも、もともと武術出身の方で、どちらも基本的な身体の使い方に基づく理論であるので、サッカーに関するものだけではなく、他のスポーツや日常生活の身体の使い方などについて解説された本も、多数出版されている、という点に共通点があります。やはり武術には、身体の使い方に対して深い考察の歴史があって、その蓄積は現代の様々な分野で応用できる可能性がある、ということなのでしょう。
身体について
6月/7月と二ヶ月間で、二つの記事しか書いてなくて、暫く、更新が途絶えてしまいましたが、また再開したいと思います。仕事に追われて、すこしスランプに陥っていたかもしれませんが、すこし復調してきましたので。今回は、すこしテーマを代えて、趣味のサッカーについて。これまで、あまり書いてませんが、僕は趣味でサッカーをしている。その上、年甲斐もなく、まだ上達しようと考えている。通常、運動能力は、年齢と共に低下していくと考えられているわけですが、年齢をトレーニングでカバーできるものじゃないのか、と信じている。同い年の伊達公子は、今でも若手選手と十分戦っているし、イチローはたった二つ違うだけ。身体能力が非常に大きなウェートを占めるように思える短距離で、朝原宣治がオリンピックでメダルを獲得したのも、36歳のときである。トップアスリートですら、30代後半で活躍できるのだから、アマチュアレベルだったら、相当の年齢まで十分やれるんじゃないか。確かに、加齢で筋肉繊維は、少なくなっていくらしいが、一方で使えば使うほど筋肉は強くなるのだから、歳をとれば採るほど、身体能力が落ちていくというわけではない。身体が動かなくなっていることを歳のせいにするのをよく聞くが、本当の原因は、一般の社会人の生活で、身体を使うことが少なすぎることにあるんじゃないだろうか。 Read more »